提案力を磨くことで、あらゆる建物にサッシを売り込む。
三協立山のビル建材部門では、
最新の建築物に応じた製品の開発から
生産、販売まで幅広く対応している。
独自の商品開発力や顧客との信頼関係は
受注を勝ち取る際の最大の武器だ。

東海ビル建材支店の営業マン鈴木は
そのアドバンテージに甘えることなく提案力を磨いてきた。
「いつかは担当エリアのシンボルとなるような建造物に関わる」
さまざまな経験を通し、大きな夢に一歩ずつ近づいている。
2008年入社 経営学部経営学科卒業
三協立山(株)三協アルミ社
東海ビル建材支店 ビル建材部ビル建材二課
鈴木洋平
2008年4月
2008年10月
入社
東海ビル建材支店
ビル建材部ビル建材二課


鈴木が所属しているビル建材部は、一課と二課に分かれている。一課は地元の代理店を担当し、二課は工事を取りまとめるゼネコンが営業先となっている。入社以来、二課一筋の鈴木は東海地方で建設される病院や学校、庁舎など規模の異なる物件に合ったサッシを提案してきた。機能性とコストの両方に重きを置き、時には設計部門と協力しながら、顧客のためにさまざまな提案を用意する。これが鈴木の仕事だ。
自動車に代表される「ものづくり王国」として全国に名を馳せている愛知では、東京や大阪に比べて高層のマンションやオフィスビルよりも工場用サッシのオーダーが多いという。
「物件の中でも、とくに工場の建設物件は工期の短さが求められます。半年後の操業に間に合わせるため、短期間で提案から受注、納品までをクリアーしなければならない案件も珍しくありません。スパンの短い仕事をいくつも経験する中で鍛えられました」
もちろん、担当している物件は工場だけではない。担当エリアに点在する進行中の物件に足繁く通っては状況を把握し、ゼネコンにアポを取り訪問している。その都度「宿題」をもらうこともあれば、「課題」を見出すこともあるという。求められるのは相手が今、何を望んでいるかを察知、理解する能力だ。


「まだまだ社内では若手」と謙遜するが、既に鈴木はいくつもの胸を張れるような実績を挙げてきた。その中でも2014年に竣工が予定されている私立大学の新校舎建設では規模、受注金額とも「自己ベスト」を更新した。成功の影には、これまで培ってきた提案力と粘りの姿勢があった。
大学へ提案するためにゼネコンが用意した図面には、当初、他社のサッシが書き込まれていたという。そのような現実を前に鈴木はひるまず前進した。
「とにかく何事も最初が肝心です。当社の製品の良さを知ってもらうために、他社との違いを一つずつ、詳細に比較・検討できる提案書を作成しました。性能だけではなく、コスト面のメリットも強調させてもらいました。分かりやすく伝えることを第一に考えましたね」
付き合いのある相手に甘えて、「お願いします」の一点張りだけでは決して受注することはできなかっただろう。決まりかけていた案件に挑戦し、提案で勝ち取った大きな仕事に、鈴木はあらためて営業の醍醐味を感じたという。
もちろん、成功とは逆に三協立山にほぼ決まりかけていた仕事をひっくり返される恐れもある。だからこそ、勝つための提案力を磨くことに余念がない。幸いにも環境には恵まれている。現場や営業先での会話や感じた疑問こそ、ニーズを掴むためのトレーニングとなっているのである。


人と話すことが好きで、それを仕事にできるならと鈴木は営業職を志望した。「全てはお客様に気に入られることから始まる」。これが営業マンとしてのモットーだ。
現場の所長をはじめ、取引先の購買、調達部など至る所に顔を出しては、相手の懐に飛び込むスタイルで可愛がってもらってきた。自分の父親ほどの年齢の担当者を前にして、かしこまってばかりいては仕事にならない。場の雰囲気を読みながら一歩踏み込む。たとえ交渉がうまくいかなくても、笑顔で「次はお願いしますよ」と一言残す。何があっても決して腐ることなく、三協立山のファンを増やせればと、常に前を向いて歩いてきた。
提案する商品には絶大の自信を持っている。とくに最近話題を集めているのは、閉じた状態でも自然に換気できる仕組みを持つ窓だ。他社よりも一歩も二歩も先に進んでいる独自商品は提案の目玉となっている。機械や電気を使わずに換気できるため、東日本大震災以降、エコへの関心の高まりを追い風に民間以外にも庁舎や校舎などへの採用実績も増えてきた。
「確かに商品開発力は大きな武器となっていますが、それを活かすことができるのも先輩方がこれまで培ってきた営業のノウハウがあるからこそ。例えば、納品先が病院の場合、過去のデータを参考にしながら、先輩にも相談してアプローチの方法を固めています」
強力な商品開発力に加え、営業では過去の事例をひもとくなど入念な準備で臨む姿勢が受注の確率を高めるのである。


入社以来、鈴木はがむしゃらに突っ走ってきた。今でもその姿勢は変わらない。ふと過去を振り返った時に気づいたことがある。それはどのような時も人と会って話すことを大切にしてきたことだ。
「お客様の前に出る以上、プロとしての知識や経験は欠かせません。しかし、それさえあれば仕事がいただけるほど甘くはありません。人と人とのつながりがなければ、きっとチャンスすら回って来なかったでしょう」
つながりを作るのに近道はない。例えば、他社のファンを公言する苦手な相手でも敬遠するのではなく、むしろ「攻める」方が効果的なこともある。仕事を通して売り込むのは商品と自分自身だ。一つの仕事で生まれた縁で次の指名をもらえる時に、営業マンとしての喜びを感じている。
目標は三協立山が手掛けた「東京駅丸の内駅舎復原工事」のように、大きなプロジェクトに携わることだ。
「窓は建物の『顔』だと私は思っています。その『顔』を通しての街づくりができる仕事に魅力を感じて入社しました。これからもさまざまな物件を担当して経験を積み、いつかは都心部を任せてもらえるような人材になりたい。名古屋のシンボルとなるような建物に関わることができたら最高ですね」
名古屋を舞台とした大きな夢を胸に鈴木は今日もベストを尽くす。
就職活動中のみなさんへ
就職活動は広い視野を持つことが大切だと思います。実は私が就職活動を始めた頃、別の業界に興味がありました。結果が思わしくなく、一時は就職浪人を覚悟していたほどです。そのような中、建築をキーワードに当社を知って、縁あって入社することができました。少しでも興味がある分野であれば、関連する企業の事業内容を調べるなど、自分で可能性を大きくしていきましょう。
当社は働きやすい会社です。所属するビル建材二課は、課長を含めて5人。和気あいあいとした雰囲気で、誰かが大きい仕事を取れば「祝勝会」と称して皆で健闘を称え合っています。営業先では一人ですが、会社に戻れば仲間がいる。まるでチームで仕事をしているような感じです。私には後輩はいませんが、フットワークが良く、会話の中から相手の意図を読み取る力を持っている人が来てくれると心強いですね。
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